『水野塾』塾長
水野 隆徳
(みずの たかのり)

東京大学卒業後、富士銀行に入行。在職中はNY駐在シニア・エコノミストなどを歴任。
84年に独立。(社)金融財政事情研究会NY事務所長等を経て国際エコノミストに転身。
ウォール街の事情や米国経済に精通し、英語で日米の経済・金融に切込めるエコノミスト。
経済・国際金融関連のコンサルティング、執筆、講演など多方面で精力的に活動中。
2002年に『水野塾』を設立。安岡正篤哲学と禅に基づいて政道、経営道、人道、マスコミ道を説く新境地を開拓している。
大学学長の経験を生かした大学コンサルティング業務も開始。


1940年 静岡県に臨済宗の寺の長男として生まれる
1965年 東京大学教養学部卒業後、富士銀行に入行
企画部勤務、通産省石油開発公団へ出向の後、調査部シニア・エコノミストとしてニューヨーク駐在
「ウォール・ストリート・ジャーナル」「ビジネス・ウィーク」「ニューヨーク・タイムズ」等に、日本経済や産業、金融問題への見解が掲載される
1984年 独立。国際問題研究開発センター主任研究員
1985年 静岡県沼津市で『TIME』(タイム)の会を主宰
1986年 (有)クオリティ・コンサルティングを設立
国際経済・金融を専門とする国際エコノミストとして活躍
現白隠宗総本山松蔭寺の中島玄奘老師に弟子入り
沼津市と天竜市で『THE WORLD』(ザ・ワールド)の会を主宰、現在に至る
1989年 (社)金融財政事情研究会のニューヨーク事務所長(初代)に就任
1991年 再度独立
みちのく銀行顧問 (1991〜2004年)
1994年 清水銀行社外監査役、顧問 (1986〜2004年)
2000年 清水銀行社外監査役退任
2001年 (社)郷学研修所・安岡記念館にて安岡哲学の本格的研究を始める
臨済宗大本山向嶽寺の瑞松軒宮本大峰老大師の下で禅の本格的修業を始める
赤根祥道氏の『赤根塾』を引き継ぎ講義を始める
2002年 東京で『水野塾』を主宰。万燈照隅の運動に乗り出す
沼津、三島、大阪、名古屋にも『水野塾』を設立。
『マスコミから盗作をなくす会』の設立を準備中、支援者を募集している
2003年 新しい経営者像の会(AKK)幹事
インベスター&エグゼクティブ・ネットワーク 世話人
2004年 東京に『第2水野塾』を設立
(社)郷学研修所・安岡記念館評議委員
富士常葉大学副学長・教授
2005年 富士常葉大学 学長・教授(2005年4月〜2007年3月)
大学経営に専念する為、三島と名古屋の水野塾を統廃合
2006年 富士山クラブ 理事
2007年 (学)常葉学園退職
現在の活動状況
・『水野塾』主宰
・国際エコノミストに復帰
・大学学長の経験を踏まえて教育問題の評論・執筆。地元で教育に関する
  研究会の設立を準備中
・大学経営に関するコンサルティング開始
・仏教経済学・仏教経営倫理学の構築に着手
・花園大学『禅学研究會』 入会
・『鈴木正三研究会』入会
・『小川山岡鉄舟会』入会
2008年 ・(株)アイエスエイ学校経営コンサルティング部顧問就任
・(株)アイエスエイ非常勤取締役・監査役就任
・『武士道研究会』入会


八十才にして人生最も輝く

私も人生の節目・節目において、中国や日本の聖人・賢人の言葉を意識する年になってきました。

孔子に有名な次の言葉があります。

「十有五にして学に志し、三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従って矩を踰えず」

私は孔子の境涯にはとても達しておりませんので、今、蘧伯玉の次の言葉を心に銘じて60年代を生きています。

「行年五十にして四十九年の非を知り、六十にして六十化す」

私の目標は「八十才にして人生最も輝く」です。そのために、これから13年間に3つの段階の仕事をしてゆく計画をたてています。その第一段階(平成19〜21年)に全精力を投入するため、私は大学生活と完全に決別し、新しい人生をスタートさせました。

退職後わずか1年ですが、さまざまな交流を輪を広げておりますので宜しくお願い致します。


水野塾講義

《2004年》
『十牛図』をテキストに、”人生いかに自己を高めていくか”について講義しました。
混沌とした世相を背景に多くの人が生きる指針を見失っています。禅の悟りに至る十の段階を示した『十牛図』に基づいて、いかに本来の自己を取り戻し高めていくかを考えました。
この講義の内容は、『致知』の2005年1月号から連載されています。

「本当の自分」とは何か

 現代は、人々が自己を見失った時代といわれています。
 子どもが本当の子どもらしさを失っているために、犯罪が低年齢化し、小学生や中学生が凶悪犯罪を起こしています。父親の本来の姿、母親の本来の姿が失われているために、家庭崩壊が起きています。教師が教師としての本分を忘れているために、教育の現場が荒廃しています。経営者が経営の原点を踏み外しているために、企業の不祥事が続出しています。政治家の本分、官僚の本分、マスコミの本分が失われているため、どれだけ大きな国家的損失が発生しているでしょうか。
 これらの根本にあるのは、われわれ一人ひとりが「自己本来の面目」を見失っているところにあります。
 自己本来の面目とは、禅の用語で「人間の本来の真の姿」、「仏性に目覚めた自己」の意ですが、一般にわかり易く言えば、「真の自己」「本当の自分」のことです。『十牛図』には、この自己本来の面目に目覚め、それを本当に自分のものとして自己を向上させていく過程、そして人々や社会のために貢献していく悟りへの道が十段階に分けて説明されています。

悟りの十段階
 『十牛図』には、禅の悟りに至る十の段階が示されていて、各段階は「序」「頌」「和歌」「絵」から成っています。
 頌ともとの絵は作者の廓庵師遠禅師、序は廓庵の弟子の慈遠和尚が記したもの、和歌は日本の東福寺の清厳正徹和尚が詠んだものです。絵には、人と牛が出てきますが、人は「牛飼い」、牛は「自己本来の面目」「本来の自己」「本当の自分」を象徴しています。『十牛図』は、牛飼いが牛を見つけ、飼い馴らし、自分のものとしていく段階を、禅の修行僧が修行し、悟りを開き、さらにはその境地を深めていく過程にたとえて説明したものです。
 悟りに至る十の段階を記すと次のようになります。
・尋牛
 牛を尋ねる。
 本当の自分とは何かを探し求める段階です。仏教用語では「発菩堤心」(菩提心を起こす)のことですが、一般的には「探求心」(求める心)を起こすことです。
・見跡
 やっと牛の跡を見つける。
 絵の左下にある三つの跡がそれです。しかしまだ、牛=本当の自分は見つかっていません。
・見牛
 努力の甲斐あって遂に牛、すなわち「自己本来の面目」を見つけた。
 牛の尻尾、お尻、後足が見えます。禅ではこれを「見性」といって、修行上の重要な段階です。
・得牛
 牛をつかまえる。
 牛を見つけたけれども、牛は逃げようとします。そこで牛をつかまえて逃がさないようにする。本来の自己を見失わないようにする。手綱をつけて自分のものにしなければいけません。
・牧牛
 牛を飼い馴らす。
 牛をつかまえただけでは駄目です。逃げ回っている牛が自分の思い通りに動くようにしなければいけません。
 これは「悟後の修行」といって、禅の修業では最も大切なところです。
・騎牛帰家
 牛に騎って家に帰る。
人も無心、牛も無心。人と牛との対立がなくなり、一体となった平和な世界です。
 人と牛との対立は、是と非、善と悪、煩悩と悟り、自己と他人などあらゆる二元的対立を意味します。この対立がなくなるということです。
・忘牛存人
 牛が忘れられて人のみ存在する。
 悟りを開いても悟りにとらわれていてはいけません。悟りを忘れなければいけません。ですから牛がなくなっています。財産も地位も同じです。それこそ真の「自由人」といえます。
・人牛倶忘
 人、牛ともに忘れる。
 これは、悟りもなければ、悟った人もいない「空」の世界です。修行する人は是非ともこの澄み切った高い境地を手に入れなければいけません。この時、悟りは飛躍の段階に入り、世界観、人生観は一変します。
・返本還源
 本に返り源に還る。
 絵には川のほとりに花の咲いた木が描かれています。流れる水も無心、咲く花も無心、これは自然、あるがままの世界です。
 この無心こそ、いまの世界に求められているものです。
・入廛垂手
 手を垂れて、廛=街に入り衆生を済度する。
 『十牛図』では、理想のお坊さんが、ここに描かれている布袋和尚です。
 杖をつき、袋をかついで素っ裸になって民衆の中に入り込んでゆき、人々を安心させます。
 学んだこと、修行したことは、人のために使っていかなければいけません。得た利益も、それをもとに社会のために貢献していかねばならない。

《2005年》
中国元朝の名臣張養浩の『為政三部書』をテキストに、上に立つ者の心の構えを講義しました。

《2006年》
『陰隲録』 をテキストに、宿命、運命、知命、天命、立命を講義しました。

《2007年》
澁澤栄一の『論語講義』をテキストに「道徳経済合一説」「知行合一説」 、近代日本資本主義の精神、現代経営における論語の精神、21世紀の経営倫理等について講義していきます。



執筆活動に新境地

仏教経営倫理学の構築を目指し、精力的に論文を執筆中。

・「仏教経営倫理学試論−素野福次郎の経営哲学と道元・正三・白隠−」
 『禅文化研究所紀要』第29号、花園大学禅文化研究所、2008年1月発行に掲載。

・「松下幸之助の経営哲学と仏教思想:現代の企業経営に求められる倫理についての考察」
 『論叢 松下幸之助』PHP総合研究所に連載開始。
 第1回:PHP−繁栄によって平和と幸福を実現する
 第2回:松下幸之助が到達した仏教的境地。
      ブッダの繁栄のための法と松下幸之助の経営哲学の類似性についての考察
 第3回:鈴木正三の職業倫理と松下幸之助の経営哲学についての考察

・「鈴木正三の職業倫理とその現代的意義についての考察」掲載誌検討中。

・『人生Journal』中外日報社に「仏教を経営に生かす」を掲載中。
 自らを燈明とせよ。自立心を涵養する。たゆまぬ精進こそ。



コンサルティング活動に新境地

定員割れ大学を2年間でプラスに転じた経験・実績に基づき、経営改革・学生募集戦略についてコンサルティング・講演・執筆活動を始め、大学経営者との協議を精力的に行っている。
2008年7月には下記のフォーラムに参画予定。


ISA大学シンポジウム

2008年7月18日開催

テーマ
グローバル競争時代の
勝ち組になるための大学教育の実現に向けて
〜このままでは日本の高等教育は没落する〜
【開催主旨】
 昨今、全入時代の大学教育のあり方が活発に論議されていますが、学部教育の見直し・学士課程教育の再構築の基準は高等教育機関としてのグローバルな競争力にあるのではないでしょうか? 頭脳大国をめざして精華大学、インド工科大学などトップレベルの中国・インドの大学が取り組む技術教育・語学教育の実態をご紹介しつつ、海外の学生から「日本の大学で学んでいても時間の無駄です」と評される日本の大学教育の課題を浮き彫りにします。
 一方で経済のソフト化・国内市場の成熟化した日本が、引き続き産業競争力を維持向上させていくには、勢いのある中国・インドなどの巨大になりつつあるアジアマーケットを取り込んで行く必要があります。これから高等教育に求められるのは、まだ日本が進出していないこれらの国に進出し、市場を切り開いていく人材の育成です。そのために日本の大学に、そして大学経営に何が求められているか、具体的な処方箋を提言します。
 大学それぞれの大学の改革の方向性と重ね合わせてお聴きいただければ、幸いです。


【プログラム】

◆開会のご挨拶: 弊社代表取締役 倉橋 勝
◆弊社紹介: 弊社経営コンサルティング部担当副社長 安藤益代(司会)


第1部  10:20〜11:50
 基調講演 榊原英貴 早稲田大学教授
  テーマ 「日本は没落する」
  〜大学教育の活況こそ処方箋である〜
   求められる大学のイノベーション
  〜競合のグローバル化の中での日本の大学の経営力格差を憂う〜
   経営力格差と戦略施策を直言する


第2部  13:00〜13:50
 講演 水野隆徳 国際エコノミスト 前富士常葉大学学長
  テーマ 「大学の経営改革に求められるマーケティングマネジメントとは何か」
   〜2年で定員割れを解消した前学長の経営改革と体験的マーケティング論〜
    顧客市場を重視した営業力の強化と個のマーケティング発想を
   〜総合的・戦略的経営改革を〜

 講演内容
同氏はマスマーケティング的発想での学生募集により膨らむ莫大な広告や告知物へのコスト投下を見直し、個のマーケティングをベースにした学生獲得戦略を提唱しています。その成果として同大学の定員割れを2年で解消させた実績があります。その経験をもとに全入時代における学生募集のあり方と組織マネジメントのあり方について、提言いたします。また、メガバンク時代の金融ビッグバンでの金融改革の体験をもとに、ますます競争が熾烈化・グローバル化する中で顧客である学生や社会・企業のニーズをより大学教育に反映させるために必要な強力なリーダーシップと総合的・戦略的な経営改革の重要性につきましても言及いたします。


第3部  14:00〜14:50
 講演 炭谷俊樹 
    ビジネスブレークスルー大学院大学教授 元マッキンゼー経営コンサルタント

  テーマ 「大学教育のイノベーションを洞察する」
   〜世界標準の大学への変革が求められている〜
    学生の学びの値打ちは社会へのデビューの瞬間に
   〜「問題解決能力を高める初年次教育カリキュラム」とは?〜
    人材育成の具体策を宣伝する